【聖句】
イエスは息子を
その母親にお返しになった。
（新約聖書・ルカによる福音書7章15節）
【黙想】
≪昨日の礼拝説教の一節から≫
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あなたは今朝の聖書の中で
一番大事な言葉は
どれだと思いますか。
わたしはぜったい、
15節だと思います。
すると、死人は起き上がってものを言い始めた。
イエスは息子をその母親にお返しになった。
確かに主イエスは、
全人類のためにこの葬列を押しとどめ、
死の力を打ち破り、
死んだ一人息子を起こしてくださいました。
涙する一人の母親に向けられていました。
葬列の先頭を歩かされている母親、
すべてを失った母親。
息子はもう帰ってこない。
どのような慰めも拒む母親に、
主イエスは全身全霊で向き合い、
「もうこれ以上、
泣き続けることはない」と語りかけ、
一人、死の口の中にとびこんで
息子を奪い返してくださった。
そして主イエスは、
息子をその母親にお返しになった。
兄弟姉妹。
どのようにしてかは分からない。
この地上でこれと同じことが
起こるとは限らない。
そうでないことのほうが
多いかもしれない。
けれども、
この日イエスさまが
一人の母親にしてくださったことは
あなたへの約束でもあることを
知ってほしいのです。
いいですか。
一人息子を失った
母親の悲しみは、
その一人息子を再びその手で
抱くことによってしか癒されません。
一人息子を失った母親の涙は、
他で埋め合わせて
ぬぐい去ることができるものではありません。
その涙をぬぐうためには、
その母親がもうこれ以上、
泣き続けなくていいように
するためには、
その息子を母親に返す以外にありません。
聖書は言います。
「イエスは息子をその母親にお返しになった」。
預言者エレミヤの預言が
こだましてきます。
泣きやむがよい。
目から涙をぬぐいなさい。
あなたの息子は敵の国から帰ってくる。
あなたの苦しみは報いられる。
あなたの未来には希望がある。
主イエスの御名によって
わたしはあなたに言いたい。
主イエスは必ず、
あなたの腕の中にも、
再び、愛する者を
抱かせてくださいます。
必ずそうしてくださいます。
だれよりも死の現実を見てきた
医者ルカにとって、
だれよりも人々の涙を見てきた
医者ルカにとって、
一人の母親のために
一晩中歩き続け、
彼女と共に泣き、
彼女のために死の口に跳び込んで、
息子を奪い返し、
再び与えてくださった、
この主イエスの姿こそ、
この神の御心こそ、
彼の見出したただ一つの慰めだったのです。
そしてこの慰めを、
この主イエスのことを、
同じように涙を流す母親たちに、
そしてすべての人に、
知ってほしかったのです。
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