【聖句】
剣をさやに納めなさい。
剣を取る者は皆、剣で滅びる。
(新約聖書マタイによる福音書26章52節)
【黙想】
イエス・キリストが十字架にかかられる前の晩。
捕らえられた主イエスのために、
弟子の一人が剣を振りかざして捕縛者に向かっていきました。
たった一人こんなことをしても主イエスを「救出」できるはずもないのです。
しかし彼は、剣を振りかざして戦おうとしました。
その時主イエスが、
はっきりと(たぶん捕縛者たちにも聞こえるように)おっしゃった言葉が、
今日の聖句です。
剣を取るものは皆、剣で滅びる。
だから剣を鞘に納めなさい。
神を信じる者の戦い方があるのだ、ということです。
その戦い方とは、剣を振りかざすものではありません。
むしろ、剣を振りかざして戦いたくなるときにこそ、
自らの剣を鞘に納めておく。
あるいは、抜いた剣を静かに鞘に納める。
自分の剣を鞘に納めるということは、
そっくりそのまま神への祈りであり、
主への信仰告白です。
そこには、必ず、神様の顧みがあります。
あなたが自分の剣で戦うのをやめたとき、
神の力があなたを覆うのです。
讃美歌333番の歌詞を思い出します。
主よ、われをば とらえたまえ
さらばわが霊は 解き放たれん
わがやいばを くだきたまえ
さらばわが仇に 打勝つをえん
【小さな祈り】
主よ。
私が自分の小さな剣を振りかざして戦いそうになるとき、
あなたの御言葉を思い起こさせてください。
抜きかけた剣を鞘に納め、
いやむしろそれを捨てることで、
あなたへの私の信頼を言い表すことを得させてください。
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*あなたの言葉で祈りを続けてください。
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アーメン
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