【聖句】
主の御使いは彼に現れて言った。
「勇者よ、主はあなたと共におられます。」
(旧約・士師記6:12)
【黙想】
当時イスラエルは、近隣のミディアン人の大軍によって国土を踏み荒らされ、家畜や畑の実りを奪われ、「命の糧となるものは羊も牛もろばも何も残さない」ほどに奪い尽くされ、はなただ衰え弱っていました。イスラエルの人々はいたく心萎え、小さく縮こまりながら、隠れて生きていたのです。
マナセ族の中の最も小さな一族の末子ギデオンもまた、ミディアン人を恐れて「酒ぶねの中で小麦を打っていた」といいます。ぶどうを絞る小さなプールのような施設で、強い日差しを避けるためにちょっとした東屋のようになっていたのでしょう、彼はそこに身を隠し、縮こまって小麦を打っていたのです。なんとも惨めで、格好の悪い青年の姿。誰にも見られたくない、弱々しい姿。しかしそんな青年のところに主の使いがやってきてこう言ったというのです。「勇者よ、主はあなたと共におられます。」
『聖書』とはなんと素晴らしく、なんと驚くべきでものでしょうか!
酒ぶねの中で縮こまっている若者に、神の使いは「勇者よ!」と語りかけたのです。
兄弟姉妹。
聖書を読んでいて気づくことは、
私たちが、神の目に自分が何者と映っているのかということにまったく無頓着であるということです。
裏返して言えば、自分や他人の目に映る私が、私の本当の姿だと思い込んでいる。
それ以外の自分を想像すらできない、ということです。
まるで、生まれたときから動物園の折の中にいるライオンが、
サバンナの覇者、百獣の王である自分を想像すらできないように―。
【小さな祈り】
天の父なる神様。
弱小部族の最年少者ギデオンに「勇者よ」と語りかけた方。
若く、頼りなく、語る言葉を知らぬエレミヤに「諸国民の預言者よ」と語りかけた方。
考えるよりも先に動き出してしまうような
一介のガリラヤの漁師を、「岩(ペトロ)」と呼んだ方。
生まれたときから罪の檻の中で
飼いならされてきた私です。
あなたは私をなんとおっしゃいますか。
しかし、あなたがたは、 選ばれた民、王の系統を引く祭司、 聖なる国民、神のものとなった民です。(1ペトロ2:9)
どうか聞かせてください。
わたしが何者であるか。
主イエスの血潮におよってあなたの子とされ、
聖なる神の武具を身に着けた私が、
あなた目にどう映っているか。
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*続けて、あなたの言葉で祈りましょう
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アーメン。
(お詫び)
配信が遅くなって申し訳ありませんでした。
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