【聖句】
安息日を心に留め、
これを聖別せよ。
(旧約聖書・出エジプト記20章8節)
【黙想】
旧約聖書『出エジプト記』、
第20章には、
律法の中の律法である
十戒が記されています。
十戒には、
読んで字のごとく、
神さまからの10の言葉が
記されています。
しばしば礼拝などで
唱和される十戒の言葉は、
一部が省略、簡略化されているので
なかなか意識することはありませんが
実は十戒の中で
いちばん長い戒めが、
第4戒、安息日についてなのです。
単純に、
それだけ大切な戒めだということです。
七日に一度の、
すべての仕事から離れて
安息日を守る。
古代世界においては、
現代では当たり前の、
定期的な「休日」など存在しませんでした。
そんな中にあって、
神のご命令として
週に一度、完全に休息するというのは
文字通り異例のことであったと
言えるでしょう。
安息日をしっかりと守り
聖別する。
これが、神の民と他の民族とを
区別する一つのしるしとも
なっていたのです。
ある人はこの安息日について
神とくびきを
共にして生きるための
呼吸を合わせるために、
週に一度、
神の前に静まって
休息の中でリセットする日」と
説明しています。
「リセット」という言葉、
「神と呼吸を合わせる」という表現、
とても的を射た指摘だと思います。
「リセット」、
それは本来あるべき状態に戻すこと。
本来の状態を回復すること。
この調整を七日に一度、
きちんとするために
安息日が命じられているのです。
「七日に一度、休もうね」
というおすすめ、提案ではありません。
これは命令なのです。
私たちは、
仕事や日々のなすべきことを
こなしていくために努力するのと
おなじくらい真剣に、
場合によってはそれ以上の
労力を用いて、
週に一度の安息日を守るよう
努めねばなりません。
休まないことは罪なのですから。
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