【聖句】
主よ、わたしたちにも
祈りを教えてください。
(新約聖書・ルカによる福音書11章1節)
【黙想】
アメリカのある牧師の体験したことです。
彼は、全米から数百人の
宗教指導者たちがホワイトハウスに
集まって開催された、
大統領のイースター朝食祈祷会に
出席したのだそうです。
アメリカではそういう集うがあるのですねえ。
その時、食前の祈りを捧げたのは
かのキング牧師と一緒に
公民権運動に携わった高齢の黒人牧師でした。
その食前の祈りは、
大げさなものではなく、
これ見よがしのようなものでもなく、
とぎれとぎれに聞こるような
控えめな声量の祈りだったそうですが、
それでも、
その祈りに現われていた信仰は
大変力強く鮮明で、
天の父なる神への語りかけ方が
あまりにも親密で、
非常に説得力のあるものでした。
まるで神様への信仰に
どっぷりとつかり切った口調だったそうです。
「アーメン」と祈りが結ばれた後、
その祈りに聞き入っていた彼は
思わず友人の牧師たちにこう言ったそうです。
「僕はいままで、
祈ったことがなかったような
気がするよ」と。
あの老牧師が知っているようには、
自分は神を知らなかったと感じ、
自分もあの先生みたいに
もっと神に近づきたいと思わされたそうです。
きっと主イエスの弟子たちもまた、
主イエスの祈りを見聞きしながら、
その祈りに自分たちとまったく異なる
何かを感じ取ったがゆえに
思わず
「祈りを教えてください」と
願い出たのでしょう。
まるで自分たちは今まで
祈ったことがなかったかのように感じて…。
兄弟姉妹。
祈りには、
その人とか神様との関係が
如実に現れ出るものです。
そんなことを言うと、
ますます人の前で
祈りづらくなるかもしれませんが、
でもやっぱり、
このことは真実だと思います。
求めましょう。
うえ渇きましょう。
神様とのもっと親密な関係を。
小手先の言葉の巧みさとか
美しさとか、
そういうことではないのです。
主との関係性から
紡ぎ出される言葉、力、ぬくもり。
主よ、
わたしにも祈りを教えてください!
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