
【聖句】
何事も、不平や理屈を言わずに行いなさい。
(フィリピの信徒への手紙2章14節-)
【黙想】
西暦325年、キリスト教史上最初の公会議が開かれ、
キリスト教史上最初の基本信条として極めて重要な
「ニカイア信条」が採択された、ニカイア公会議。
この重要な会議は、最初、
コンスタンティヌス帝のもとには、
あちこちから様々な苦情の申し立てが提出されていたのだそうです。
「会議で○○の問題を取り上げてほしい!」と。
しかし議長であったコンスタンティヌス帝は、
大会議が開会した後、すぐに、
それらのたくさんの申し立て書面を会議堂の中央にうずたかく積みあげさせ、
それに火をつけて燃やしてしまったのだそうです。
そして、これらの苦情申し立て書が煙と炎の中に舞い上がった時、
議場に聖霊が舞い降りて、人々のうちに注がれたと言われています。
彼らの心の内にある苦々しい重いや争い、
利己的な苦情や不平が焼き尽くされた時、
彼らは聖霊に満たされたのです。
こうしてこの会議は、教会の歴史に残る重要な会議となり、
きわめて重要な信仰の言葉を採択するに至ったのでした。
私たちの心のうちにある正しさ。
そしてもっともらしい不平や理屈。
それらは果たして、本当に、
神の前に価値のあるものなのでしょうか。
本当に、教会の徳を立て、
キリストの体を立て上げるものなのでしょうか。
もしそうでないならば、
それがどんなに正しく、もっともらしいものであっても
焼き尽くしてしまいましょう。
自分自身の心を見つめてみて、分かることがあります。
心の中に不平不満が生まれるとき、
それは、わたしが神様の御心ではなく、
自分の理想を追いかけてしまっているときだ、と。
神様の御心よりも自分の理想を上においてしまっているときだ、と。
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