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12月6日(水)

  • 執筆者の写真: 元気牧師
    元気牧師
  • 2023年12月6日
  • 読了時間: 4分


【聖句】


はっきり言っておく。

わたしを信じる者は、わたしが行う業を行い、

また、もっと大きな業を行うようになる。

わたしが父のもとへ行くからである。

(新約聖書・ヨハネによる福音書14章12節)



【黙想】


先日、三重地区の有志の牧師たちの勉強会があった。

加藤常明牧師の『説教論』を少しずつ読みながら、

意見交換をしあって理解を深め、説教者としての研鑽を積んでいる。


その席で私は、読んだ箇所に関連する事柄として、

前からとても気になっていることを皆さんに申し上げた。


それは、私たちの教会の草創期に深く関わりのある宣教師、

A.D,ヘール先生に関することだった。


ヘール宣教師は、弟のJ.Bヘール宣教師と共に、

広く紀伊半島全体を巡り歩いて伝道した先生だ。


彼らについてくれた通訳兼日本語教師は、

あまり懇切丁寧に教えてくれるわけでもなく、

おそらく強烈な訛りもあったと思われ、

ヘール兄弟の日本語はぜんぜん上達せず、

「神様」と言えずとうとう最後まで「カメサマ」で通したらしい。


しかし、不思議なことに、

彼らが語る「カメサマ」の話は、

当時の人々の心をうち、

多くの人々が神を信じるように導かれたのである。


なぜ、彼らの言葉には力があったのだろうか?

現代の牧師たちのほうがよっぽど洗練された言葉で、

良く練られた説教をするだろうに、

なぜ彼らのように人々の心を打つことがないのだろうか。


これが、わたしの長年の疑問なのだ。


やはり、宣教師たちの「捨て身」で生きている生き方が、

神さまのために祖国も仕事も捨て、

ただ神にのみより頼んで生きている生き方が、

神の力を解き放つ鍵なのではないか・・・?


そんなことを申し上げた。


すると、当時の歴史や教会の草創期にお詳しいある牧師が、

「そういう時代だったのですよ」と言われた。


娯楽が何もない時代、

子どもたちは教会に喜んで集い、

人々の魂も飢え渇いていた。

また、当時珍しかった外国人がやってきた、

というだけで、「どれ聴いてみよう」と興味を掻き立てられたのですよ、と。


なるほど、と思った。


しかし、どうしても腑に落ちない。

「そういう時代だから」ということで片づけてよいのだろうか?



わたしは、キリスト教には私たちが知っている以上の何かがあるのだと思えてならない。


確かに、人間的に見れば、現代は「そういう時代ではない」のかもしれない。

伝道は難しく、説教が人の心を強く打つことは困難なのかもしれない。


でも、イエス・キリストは昨日も今日もまた永遠に変わることのない方だ、と聖書に書いてある。すなわちイエス様は時を超越し、次代を超越しているお方なのだ。


だから私たちは、歴史は学ばねばならないし、

時代を読む力も必要だけれど、

歴史の虜になってはならないし、時代の奴隷になる必要もないのだと思う。


神は、キリストは、聖霊は、いつの時代も変わることがない。

もちろん、だからといって使徒言行録の時代とまったく同じことが起こらねばならないとは言わない。


事を起こされるのは神様であり、

神様にはその時、その時に、ベストなお考えがあるはずだから。


そのうえで、私たちはもっと「今以上の何か」に飢え渇き、期待してよいのではないかと思う。


「あの時代と今は違うから」と言って、

教会の業を、伝道を、説教を、見くびるようなことはしてはいけないと思う。


もとより、歴史のことを教えてくださった先生は、

別に何かをあきらめていらっしゃったわけではなく、

客観的事実を伝えてくださったのであり、

なにやら熱っぽく語っている若い伝道者に「もっと楽に行きなさい」とたしなめてくださったのだと思う。


それでもなお、わたしは期待する。

「キリスト教いは、私たちが知っている以上のものがあるのだ」と。


そうでなければ、イエスさまの、

 わたしを信じる者は、わたしが行う業を行い、

 また、もっと大きな業を行うようになる、

という言葉は一体何を言わんとしているのか、ということになると思う。



兄弟姉妹、あなたはどう思うだろうか。


願湧くは主があなたの心の中にも、

霊的信仰的飢え渇きを与えてくださるように。


もっと期待していいのだと思う。

もっと大きく求めていいし、もっと大胆に信じてしまってよいのだと思う。


信仰を、神の力を、見限ってしまう、過小評価して見くびってしまう罪を、

犯すことのないように・・・。






 
 
 

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