【聖句】
天使たちは皆、奉仕する霊であって、
救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、
遣わされたのではなかったですか。
(新約聖書・ヘブライ人への手紙1章14節)
【黙想】
私たちはきっと見落としていると思います。
まだ知らない、よく分かっていない領域だと思います。
神の御使いたち、
そう、天使たちは、私たちに仕えてくださる霊的存在であると
聖書は言うのです。
いわゆる「守護天使」のような概念には直結しないかもしれませんが、
しかし、聖書は明らかに、
天使が私たちのもとに遣わされて、
私たちを取り囲み、
私たちに仕え、私たちを助けてくださると教えています。
預言者エリシャが命を狙われ、
朝、彼のいた町が敵軍に完全に包囲されたときのことを思い出します。
朝早く、敵軍の包囲を目撃した召使が動揺するところから
聖書を引用します。
・・・・
神の人の召使が、朝早く起きて、外に出ると、なんと、馬と戦車の軍隊がその町を包囲していた。若い者がエリシャに、「ああ、ご主人さま。どうしたらよいのでしょう。」と言った。すると彼は、「恐れるな。私たちとともにいる者は、彼らとともにいる者よりも多いのだから。」と言った。そして、エリシャは祈って主に願った。「どうぞ、彼の目を開いて、見えるようにしてください。」主がその若い者の目を開かれたので、彼が見ると、なんと、火の馬と戦車がエリシャを取り巻いて山に満ちていた。
・・・・
火の馬と戦車、すなわち神の御使いの軍勢が、
エリシャを取り巻いて山に満ちていたというのです。
わたしたちは、天使という霊的存在に疎いかもしれません。
クリスマスの物語の中に出てくる、
おとぎ話の中の存在、
羽が生えていて、中性的で美しい見た目の・・・・
というように。
でも、天使の存在と役割は、
私たちキリスト者にとって実は、欠くべからざるものなのではないでしょうか。
天使たちは皆、奉仕する霊であって、
救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、
遣わされたのではなかったですか。
もちろん、私たちは天使を礼拝するわけではないし、
天使に祈るわけでもありません。
しかし時には、いや、もしかしたらしばしば、
神様に、天使たちを遣わしてくださるように祈ることが大切なのかもしれません。
宗教改革者ルターが教えた「朝の祈り」の言葉には、
次のように記されています。
私の天のお父様、あなたが私をこの夜にあらゆる害と危険から守ってくださったことを、あなたの愛する御子イエス・キリストを通してあなたに感謝します。そして、私のあらゆる行いと生活とがあなたの御旨にかなうものとなるために、この日もまた私を罪とあらゆる悪から守ってくださるように、あなたにお願いいたします。私は、私自身も私の体も魂も、すべてをあなたの御手におゆだねしますから。悪い敵が私に対してどのような力もふるうことがないように、あなたの聖なる天使が私と共にいるようになさってください。アーメン。
また、「夜の祈り」はこうです。
私の天のお父様、あなたが私をこの一日、恵み深く守ってくださったことを、あなたの愛する御子イエス・キリストを通してあなたに感謝します。そして、私が正しくないことをしたすべての罪を赦してくださるように、また、この夜、私を恵み深く守ってくださるように、あなたにお願いいたします。私は、私自身も私の体も魂も、すべてをあなたの御手におゆだねしますから。悪い敵が私に対してどのような力もふるうことがないように、あなたの聖なる天使が私と共にいるようになさってください。アーメン。
一日を始める際にも、夜、眠りにつく前にも、
ルターは神からの聖なる天使が自分と共にいてくださるようにと祈り願っていますね。
私たちはきっと、目に見えない霊的な領域のことを、
聖書を通してもっと知っていく必要があるのです。
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