【聖句】
ダニエルは王が禁令に署名したことを知っていたが、
家に帰るといつものとおり二階の部屋に上がり、
エルサレムに向かって開かれた窓際にひざまずき、
日に三度の祈りと賛美を自分の神にささげた。
(旧約聖書・ダニエル書6章11節)
【黙想】
神に祝福されていたダニエルを陥れようと、
彼をよく思わない者たちが策略を練り、ダレイオス王をそそのかして
次のような王令を発布させました。
・・・・
向こう三十日間、王様を差し置いて他の人間や神に願い事をする者は、
だれであれ獅子の洞窟に投げ込まれる。
・・・・
これはダニエルにとっては絶体絶命の危機です。
祈ることをやめるのか、
祈り続けるのか。
そして聖書はこう続けるのです。
・・・・
ダニエルは王が禁令に署名したことを知っていたが、
家に帰るといつものとおり二階の部屋に上がり、
エルサレムに向かって開かれた窓際にひざまずき、
日に三度の祈りと賛美を自分の神にささげた。
・・・・
「いつものとおり」。
この一言の中に、
ダニエルの神様に対する心からの信頼がにじみ出ています。
イエスさまのことを思い出します。
主はあの最後の晩餐の後、
弟子の一人ユダが裏切って出ていき、
ご自分の居場所に敵対者たちを手引きしてやってくるであろうことを
分かっておられました。
しかし、聖書は次のように記しています。
・・・・
イエスがそこを出て、いつものようにオリーブ山に行かれると、弟子たちも従った。いつもの場所に来ると、イエスは弟子たちに、「誘惑に陥らないように祈りなさい」と言われた。
(ルカ22:39-40)
・・・・
主は、捕縛され命を狙われるとわかっていて、
いつものようにオリーブ山へ行き、
いつもの場所で、祈り始めました。
天の父に対する限りない信頼を感じます。
いつものように。
いつものように。
私が前任地の宮崎にいたとき、
新燃岳という火山が久しぶりに大きな噴火を起こし、
教会周辺も含む一帯にかなりの火山灰が積もったことがありました。
一晩中、噴火の空振が響き渡り、恐怖も覚えるような出来事でした。
私は、教会員たちは礼拝に来ないだろう、来れないだろう、と思っていました。
しかし日曜日の朝、
彼らは礼拝にやってきたのです。
いつものように。
兄弟姉妹。
いろいろなことがあります。
心騒ぎ、不安になり、恐れや労苦や疲労があります。
しかし、
いつものように、祈りの場所へ。
いつものように、礼拝堂へ。
そんな私たちでありますように・・・。
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