【聖句】
明日のことまで思い悩むな。
明日のことは明日自らが思い悩む。
その日の苦労は、その日だけで十分である。
(新約聖書・マタイによる福音書6章34節)
【黙想】
わたしは、教会と共に歩む幼稚園の園長を兼任しています。
小さな幼稚園ですが、いや、小さな幼稚園だけに!?
日々、大小いろいろな仕事が舞い込んできます。
今朝は蛍光灯の交換から始まりました。
前日に積み残していた仕事もたくさんあります。
この「日々の聖句」もその一つ。
どうしても取り掛かることができなかったのです。
本当に申し訳ありません。
毎日、たくさんのことがのしかかってきます。
卓球のラリーをしながら夕飯の支度をしているような感覚です(笑)。
いつだったか、どの本だったか、
とても印象深い言葉に出会いました。
後に牧師になるあるアメリカの少年が、
幼少期、祖母の会社で働いていたそうです。
何の会社だったか、食品会社かなにか、いずれにしても、
重い荷物をたくさん運ばなければならなかい会社のようでした。
少年は一生懸命がむしゃらに働きました。
そんな姿を見て、酸いも甘いもかみ分けた祖母は一言、
このように言ったそうです。
「一度に運べる荷物は一つだけだよ。
一つずつ、一つずつ。」
この教えは、のちに牧師となって目まぐるしく働くようになった彼にとって、
生涯を支える言葉になったそうです。
「一度に運べる荷物は、一つだけ。」
本当にそうですよね。
次、次、あれ、これ、ではない。
明日、明後日、来月、来年、ではないのです。
実際は、それらをうっすら考えておかねばならないでしょう。
大人ですからねえ。
でも、やっぱり、明日を生きることはできないし、
過ぎ去った昨日を生きることもできません。
やっぱり、今日、なのです。
もっと言えば、「今」しかないのです。
一度に、一つずつ。
一つ一つの、今を生きていく。
一度に二つの荷物を持とうと思うから、
できないことをしようとするから、
落としてしまう、焦ってしまう、逃げ出したくなる。
「明日のことまで思い悩むな」。
おばあちゃんの言葉でいうと、
「一度に持てる荷物は、一つだけ」。
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