【聖句】
剣をさやに納めなさい。
(新約聖書・マタイによる福音書26章52節)
【黙想】
イエス・キリストはこの夜、
いつものように、いつものゲツセマネの園で
受難を、十字架を受け入れるために、祈りを捧げられました。
そして主イエスを捕縛するために武装してやってきた人々と、
彼を裏切るために近づいてきたユダと、
まるで自ら迎えに行くかのようにして向き合われました。
一方、主イエスから
「わたしが向こうへ行って祈っている間、
ここに座っていなさい」と言われていたペトロはじめ三名弟子たちは、
祈りに身を投じられるイエスさまを尻目に、
身を寄せ合って眠りこけていたと言われています。
彼らが目を覚ますと、
武装軍団の松明が赤々と燃えあがり、
彼らと対峙する主イエスの姿が見えました。
聖書は次のように語っています。
そのとき、イエスと一緒にいた者の一人が、
手を伸ばして剣を抜き、大祭司の手下に打ちかかって、
片方の耳を切り落とした。
他の福音書によれば、
これはペトロであったということが分かります。
しかしマタイ福音書では彼のことをただ、
「イエスと一緒にいた者の一人」と記しています。
ある人がこの時のペトロの行動についてこう言っています。
祈らない人は、衝動的な行動をします。祈らない人は本能的に行動してしまうのです。口からも衝動的な言葉が出るので、人を傷つけます。・・・ペトロは三度起こされても眠り、霊的に空白の状態でした。それで、とっさに衝動的な行動をしたのです。しかし、ペトロが大祭司のしもべの耳を切り落としたことは、悲劇の始まりにすぎません。この後、彼はイエス様を否定し、のろいさえするのです。
「祈らない人は、衝動的な行動をする」。
グサッとくる言葉ではないでしょうか。
身に覚えがないでしょうか。
衝動的に行動する。口を開く。
慌てふためく。
受ける必要のない傷を受け、
味わう必要のない痛みを味わう―。
主イエスはすぐさま言われました。
剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる。
本当にそうだ、と思います。
兄弟姉妹、
祈ることなしに衝動的な行動をしたり、
祈ることなしに衝動的な感情に襲われたりしたら、
すぐにそれをやめ、捨て、手放しなさいと。
ああ。
祈らない人は、衝動的な行動をします。
ああ、本当にその通り・・(自戒)!
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