【聖句】
なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。
(新約聖書・マタイによる福音書8章26節)
【黙想】
イエスさまと共に舟で漕ぎ出した弟子たち。
しばらくすると湖に激しい嵐が起こり、
舟は波に飲み込まれそうになりました。
慌てふためく弟子たち。
見るとイエスさまは眠っておられます。
この対比!
それにしても、
嵐の湖で翻弄される木の葉のような舟の上で眠っておられるイエスさまは、
どれだけ眠たかったのでしょうか!
いや、イエスさまはたぶん、
文字通りぐ~すかと熟睡していたのではなく、
眠りつつ、同時に、
弟子たちがどのようにするかを片目でご覧になっていたのではないかと思うのです。
弟子たちは狼狽して、
「主よ、助けてください。おぼれそうです」と叫びました。
するとイエスさまはこう言われました。
「なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。」
信仰の薄い者。
ギリシャ語では、「オリゴピストス」と言います。
オリゴ糖のオリゴ。
直訳すれば、「ちいさい」という意味。
「なんて小さい信仰なんだい!」って。
わたしには、イエスさまが厳しく叱責しているとは思えません。
もちろん、厳しさはあるかもしれませんが、
「もっと信じていいんだよ!」
「もっともっと、私を信じてしまっていいんだよ!」って、
そんなふうに語り掛けてくださっているのではないかと思うのです。
怖がることなんて何もない。
もっと私を信じなさい!
そういってイエスさまは嵐の中で立ち上がり、
風と湖をお叱りになりました。
すると、すっかり凪になった、というのです。
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